『東京23区と他県の空似』アーカイブ・2007年〜08年春

東京都(関東地方)の位置図

このエッセイは、2007年春〜08年春にかけてララのゲストブックでの「東京都23区にある地名と他の道府
県にある地名のそっくりさん」という発言を、対話形式で脚色したものです。ネタが溜まり次第、『東京
23区のそっくりさん』というローカルギャグ漫画を制作予定…

ケース1・埼玉県民が上京するとパニクる?「渋谷区神泉町」▼
はるばる東京の大学に通うための下宿屋を探しに、上京してきた埼玉県神泉村生まれの青年。そこで、
渋谷区に住む女性・松濤円【しょうとう・まどか】に出会うのだが…
神泉村民 「すみませ〜ん、ここの住所って何と読むんですか?」東京の地図の該当箇所を指差す。
松濤 「『神泉町』の所ですね。これは『しんせん』と読みますよ。」
神泉村民 「えっ?! 私が住んでた所は、『かみいずみ』と読む『埼玉県神泉村』ですよ !!」
松濤 「わぁ〜っ、奇遇ですね。そちらには新鮮なお野菜ありますか?」
神泉村民 「あのねぇ…」

ケース2・似てる事が大問題?!「港区芝大門」▼
少し昔に出版された地図帳を探しに富山県から空路で羽田空港に降り立った小杉町民の小杉戸破【こ
すぎ・ひばり】。そこで出会ったのは、大田区から遊びに来た大森蒲太郎【おおもり・かまたろう】。
戸破「え〜っ、どないして地下鉄は『大門駅』なのに、住所は『芝大門』なの?」
蒲太郎「そんなにあんたにとって、大問題か?」
戸破「…でも、そんな事より平成の大合併の方が、大問題やなぁ…。」
蒲太郎「俺のお袋の故郷の秋田県大森町が、どこかへ合併してたような…」
戸破「ワテが住んでた富山県小杉町は、射水【いみず】郡の他の3町と新湊【しんみなと】市が合併して
『射水市』にされとるし !!」
蒲太郎「富山県は、そんなに市町村合併を必要としない気が…。2003年4月時点で、市町村数は35と…」
戸破「…ん〜?そういえば、山梨県市川大門町が甲府市に編入しとったっけ?」
蒲太郎「どうだかな?…地域文化の独自性のおかげか、無事続いている栃木県足利【あしかが】市に『大門通』
があったぞ。」
戸破「足利学校の世界遺産登録で苦心しとるんだって?…もし、足利学校を復元してへんかったら、単な
る東京のベットタウンになって、隣町に食われとったかも…」
蒲太郎「ずっと先の、『両毛市』施行の件を言ってるのか、お前…。」

ケース3・モノレールから降りると、そこは似た者だらけな「港区浜松町」▼
羽田空港を後にし、小杉町民の小杉戸破【こすぎ・ひばり】は東京モノレールで浜松町に到着する。大森蒲太郎
も一緒に乗車。
戸破「…ん〜?『浜松町』って、どこかで見たような地名やなぁ…。」
蒲太郎「それ、『静岡県浜松市』の事言ってんのか?周辺町村の編入で、政令指定都市&区分けって
腹立つな。」
戸破「友達から聞いたやけど、群馬県太田市への編入が白紙になった桐生【きりゅう】市に『浜松町』が
あるんやと。」
蒲太郎「桐生に『浜松町』かぁ…。桐生で、激流下りできないかなぁ…」
戸破「何でやねん !!」
横浜市民の日吉菊名【ひよし・きくな】がそこに乱入してくる。
菊名「あの〜、横浜市西区に『浜松町』があるって知ってる?」
戸破と蒲太郎はあっけにとられる。

ケース4・のどかな春の「千代田区神田小川町」▼
神田古書街に向かうため、地下鉄の路線図を眺める小杉町民の小杉戸破【こすぎ・ひばり】。そこに群馬
県桐生市から来た輪島桐生【わじま・きりゅう】が来て…
戸破「『神田』がつく駅名って、沢山あるんやね〜。」
桐生「面白いだろ、東京の路線図って !! …ちょっと、付き合って欲しいんだけど。」
戸破「は?」
桐生「新宿御苑に行くんだけど、一緒に見に行かない?」
戸破「そっちまで行っとったら、山手線と地下鉄の駅で遠回りやがな !!」
桐生「この路線図にある『小川町』という駅って、同じ地名をあちこちの県で見たなぁ。」
戸破「埼玉県と栃木県や茨城県、熊本県と長野県で『小川』のつく町や村があるからやの?」
桐生「桐生市の合併が白紙になったのは嬉しかったけど、栃木県小川町が『那珂川町』にされてて、福岡
県や北海道と徳島県の住民にとって紛らわしい事この上ねえぜ !!」
戸破「久しぶりに茨城県小川町で製造された納豆を買ったら、製造所所在地に『小美玉【おみたま】市』に
なってて、市長に大目玉食らわしたい衝動にかられたし…」
桐生「埼玉県小川町は無事に続いてるみたいだけど、熊本県と長野県の『小川』はどうなったんだか…」
戸破「先々、心配やなぁ…」

ケース5・すぐに眠れない「新宿」▼
小杉町民の小杉戸破【こすぎ・ひばり】と輪島桐生の2人で新宿駅に来る。戸破は東京の地図を眺めている。
戸破「…これ、ホンマか?どないして、葛飾区に『新宿』があるんやろ?」
桐生「どれどれ…あっ、バス停は『亀有新宿』と書いてあるぞ。」
戸破「おおっ、葛飾区に『新宿3丁目』という信号がある !!…でも、読みは『にいじゅく』やけど。」
桐生「『新宿』は、群馬県桐生市にもあるぜ。懐かしいなぁ…」
戸破「知り合いに『桐生市に浜松町がある』と言われたんやし、地元さまさまやな。」
桐生「実は、群馬県館林【たてばやし】市にも『新宿』があるし、隣の足利市にも『新宿町』があるけど…」
戸破「何か事情あった?」
桐生「足利市の『新宿町』は、『あらじゅく』と読むんだよなぁ〜。」
戸破「ホンマ?」
そこに葛飾区民の広小路青砥が通りかかる。
広小路「ちょっと待て、埼玉県伊奈町に『小針新宿』、千葉県千葉市中央区や木更津【きさらづ】市、
静岡県沼津市に『新宿』、神奈川県大磯町に『国府新宿』がある !!」
桐生「一等地に新宿がある確率高いなぁ…」
広小路「な?すげーだろ !!」
戸破「新宿、恐るべし…」

ケース6・ある意味形勢逆転?「青砥駅」と住所の「葛飾区青戸」▼
横浜市民の日吉菊名【ひよし・きくな】は、葛飾区に住む広小路青砥【ひろこうじ・あおと】の家を訪れるが…
菊名「ん〜?何度地図を見てもおかしい…。住所は『青戸』なのに、駅名は『青砥』って…」
広小路「えっ?そんなに奇妙なの?」
菊名「私が住んでる横浜だと、『青砥町』が本当にあるんだよね〜。」
広小路「うわー、字が京成線の駅と同じ!!…って、横浜の方がある意味京成(形勢)逆転じゃねぇか!!」
菊名「だったら、もっと東京23区にある地名とそっくりな横浜の地名を教えてやろうか?」
広小路「そんな事、菊名(聞くな)!!」

ケース7・住民よ大志を抱け !!「練馬区大泉町」▼
群馬県大泉町民の仙石いずみは、本場ものの練馬大根を求め、練馬区大泉町に住む大根田練馬【おおね
だ・ねりま】の家を訪れるが…
仙石「よしっ、ここが練馬区にある方の『大泉町』かぁ…」
大根田「おっ、仙石、久しぶりだな。今日はべったら漬けあげるぞ。」
仙石「わ〜っ大根田君、ありがとう !!ここって東京23区の中でも、一番のどかだねぇ。」
大根田「あれっ?お前、群馬県大泉町から来たんだよな?…有無を言わさず大泉と千代田の住民を太田
市民にさせようなんて、ひでぇぞ市長!!」
仙石「…おっかしーなぁ。2005年春くらいに邑楽【おうら】町とかの太田市への編入が白紙になったと
聞いたけど…」
大根田「山梨県にも『大泉村』があったと思ったら、2005年から『北杜【ほくと】市』にされてたし…」
仙石「あたたたた…(シャドーボクシング中…)…村長、お前には郷土愛が欠けている!!」
大根田「ははは、傑作だ!!でも、翌年に北海道上磯【かみいそ】町他が『北斗市』になってたぜ。」
仙石「…町長、お前には注意力が欠けている!!…って、話が脱線してる〜!!」
大根田、仙石に殴られ「ひでぶっ!!」と叫ぶ。
大根田「この群馬県の地図見てたら、先に太田に編入させられた新田【にった】郡薮塚本町【やぶつかほん
まち】にある字【あざ】・『六千石』が、大泉にある字『仙石』とややこしくなるみてえだな。」
仙石「あれ?文京区と江東区にも『千石』があるよ。」
大根田「全国の市長と町長に告ぐ!!…お前らがやっとる編入とやらは、まるで千石(戦国)武将の領地の取り合い
と同じだ !!」
仙石「大根田君の突っ込み方、微妙…」
そこに富山県小杉町民の小杉戸破が乱入してくる。
戸破「富山市にも『大泉町』があるで、この地図見ぃひんか?」
仙石「おぉっ、富山市に東武小泉線の駅とそっくりな『小泉町』発見 !!」
大根田「小泉元総理は神奈川県横須賀市が地元だから、そんなの関係ねぇ !!」

ケース8・住民を口説いておくど !!「葛飾区奥戸」▼
横浜市民の日吉菊名【ひよし・きくな】は、葛飾区に住む広小路青砥【ひろこうじ・あおと】と一緒に散歩中。
菊名「ねっ、横浜の地図っていつ見ても飽きないでしょ。」
広小路「ま、まあな…。菊名、東京の地図貸してくれや。」
菊名「えっ?何で?」東京の地図を広小路に差し出す。
広小路「私は、知り合いに栃木県足利市の地図をもらったんだけど、足利にも葛飾区と同じ「奥戸」があるんだ。」
菊名「へ〜っ、奥戸かぁ…。」
広小路「足利市の奥戸町と野田町って、橋が間にないから不便よね〜。…足利に『奥戸橋』があるといいなぁ…と
思ってたら、葛飾区にあるし!!」
菊名「足利にある地名とそっくりな地名なら、横浜の方に沢山あるよ。」
広小路「また、それかい…」

ケース9・大師た(大した)差もない「足立区西新井」▼
足利市民の矢場里子は、西新井大師へお参りに行くと、足立区民の北野千寿【きたの・せんじゅ】に出会うが…。
矢場「あっという間に終わるわね。たった1qしかない東武大師線の乗車って…」
千寿「あなた、どちらから?」
矢場「栃木県足利市から来たんですけど、東京都足立区にも『西新井』あるのって奇遇ね…」
千寿「えっ?! 足利市にも『西新井』があるんですか !!」
矢場「国道50号線でかなり端のほうにある町ですけどね…」
千寿「日暮里舎人【とねり】ライナーが開通し、高野【こうや】駅と西新井大師西駅が開業して、便利になった
でしょう。」
矢場「私は、『高野』を『たかの』と読むと思ってましたの。」

東武小泉線小泉町駅 http://www.tobu.co.jp/station/info/2706.html
西武池袋線大泉学園 http://ekikara.jp/newdata/station/13120081.htm





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